十字屋敷のピエロ 東野圭吾

 真相が明かされた瞬間「あっ」と声を上げそうになってしまいました。
そうだよ、そうだよ!このトリック、書かれた時期やこの設定を考えれば
コレに決まってるじゃないか〜!

 ひがぴょんが新進のミステリ作家だった頃の初々しい魅力溢れる作品。
結構細かい伏線が多くて力作なのだが、逆にもう少し整理しても良かった
のでは、と思ってしまった程。

 どうでも良いことですが、私は子供の頃からピエロが恐いんです。この
作品に出て来るのはたぶんかわいいピエロ人形だと思いますが、人間が白
塗りしてるリアルピエロがほんとーに恐い。マクドナルドのランランルー
なあのお方なんて最高に恐ろしくて、等身大の人形が店先のベンチに座っ
ている某マックの前を通りかかった時は泣きそうでした。キングの「IT」
も想像力を遮断して極力思い浮かべないようにしながら読んだなあ。大人
になってから「道化恐怖症」という呼び名もあり、同じ思いの人が沢山居
る事を知ったのでした。

 星3個。