マグレと紅白歌合戦―間暮警部の事件簿  鯨統一郎

 なぜかここに来て連作短編から長篇に。ブラックローレライを見て森博嗣
ZOKUシリーズを連想しました。

 シリーズで一番見立てが弱くて笑えなかったなあ。ネタ切れか?前2作で
は出て来る曲に必然性があったけれど今回は「曲を並べた」って感じです。
その分悪役の正体とか別の部分に読みどころがあったし、紅白のネタは懐か
しさで楽しめましたが。

 このテの作品では宿命のネタ切れ。「歌謡曲」というジャンルが衰退して
久しいし、新たなネタが産れる期待も薄いので、そろそろマグレさんも潮時
でしょうか。ラップとか新しい音楽をネタに再起してくれるかも?ちょっと
期待。

 星2.3個。