2009-01-01から1年間の記事一覧

2009年11月 国立劇場 その一

?H3>外郎売 やっぱりこれは團十郎だなあ。このゆったりとしたおおらかな魅力。團 十郎から歌舞伎に馴染んだ私はこれぞ十八番のスタンダードだと思ってし まうけれど、この味はきっと先代にも次の海老蔵にもない、当代の味なの でしょう。團十郎の十八番を観…

蓮根のペペロンチーノ

蓮根シーズン到来!スーパーに良い状態のお手頃なものが沢山並ぶ季節 になりました!嬉しいな〜。 薄切りにして酢水にさらした蓮根を、ニンニクと鷹の爪を入れて熱した オリーブオイルで炒めます。薄切りだと本当にすぐ火が通るので速やかに 塩胡椒して火か…

追想五断章 米澤穂信

ふんぬ〜〜〜!!面白かった!やっぱり穂信は良い!好きだ! サラリと読める連作短編集かと思ったら、一つの物語でした。父の残し た小説を探す娘とそれにかかわることになった古本屋の青年。謎めいた作 中作、父親の過去、母親の死...。 粋ですよ!謎の明か…

鬼の跫音 道尾秀介

ちょっとピンと来なかった...。 決して悪くはない、そこそこの出来だとは思いましたが、こういう作風 だったら恒川君にはかなわないし、恒川君程のキレがない...。 最終話が面白かったけれど、これも最後の最後で詰めが甘いというか。 もう本当に私は彼とは…

オリーブの新漬け

季節モノです。 オリーブの新漬け。オリーブというと輸入モノという印象がありました が、日本でも作っています。小豆島のオリーブ。この時期だけ新モノの塩 漬けが出回るので逃さず押さえておきましょう。 フレッシュな風味と、コクがあるのにさっぱりとし…

紙魚家崩壊 北村薫

世間での評価は高そうなのに自分があまり読んだ事のない作家さんを強 化しようかなあ、と思って手に取りました。タイトルと表紙が不思議系で そそられます。 序盤数作のシュールさが私はすっごく好みで「当たりかも!!」と思い ましたが後半に進むにつれ、…

まず石を投げよ 久坂部羊

今タイピングしていて気付いたのですが、この石が医師とかけてあるの か?なるほど! お医者さん作家といえば海堂尊氏が飛ぶ鳥落とす勢いですが、この人も 忘れてはなりません。「廃用身」の様ななんとも重く強烈なテーマを読者 にぶつけて来る骨太な作家さ…

【保存食】自家製 いくらの?碵油漬け

初冬の保存食といえば、私はコレ。 炭水化物控え中なのでちょびっと盛り...。 いくらの?碵油漬け。 生の筋子をほぐして煮切った酒と?碵油に漬け込むだけ。大抵生のいくら には漬けダレがついてくるけれど、甘ったるいのが嫌いなので私は使いま せん。子供の…

新世界より 貴志祐介

SFだとか未来の話だとかいう前知識を持っていたので、サイバーな物語 だと思っていましたが、読み始めるとなんとも前時代的な、昭和の町並み の如き描写で驚きました。コンピュータとかネットとか出て来ないし。現 文明が行きつく所まで行って破綻した、その…

5枚目の着物完成 カーキ色のウール

桔梗書房、今月読書記事少なくね?ってか更新少なくね? とお気付きの貴方!(そんなことたぶん誰も気付いてない)更新、読書、 コメントへのお返事、皆様の所へのご訪問、色々なことを停滞させて、何 をやっていたかというと! ミステリ手芸部活動〜〜〜〜…

2009年11月 新橋演舞場花形歌舞伎 昼の部 その二

?H3>弥生の花浅草祭 盟三五大切が濃かっただけにその後の踊り、ということでオマケ的な演 目かと気が抜け切った状態でボヤーっと観賞していたら、結構ボリューム があって面白い踊りでした。 名曲揃いだなあ!清元、常盤津、大薩摩。歌舞伎は生の邦楽が楽し…

2009年11月 新橋演舞場花形歌舞伎 昼の部 その一

歌舞伎は高い席で1回観るなら安い席で3回観よう!と思うので普段は3 階席専門なのですが、な、な、なんと、今回一階12列目のドまん中!急遽 行けなくなったという親戚から招待券を譲って貰いました。 ?H3>盟三五大切 花道から亀治郎と菊之助が舟で出て来た瞬…

千切り野菜の和風サラダ

千切りにしたレタスと大根と、食べ易い長さにカットした水菜。紫玉葱 はスライスして水にさらします。ドレッシングはくせのないグレープシー ドオイルと?碵油で和風に。最後にほんの少しごま油をたらして香り付けし ました。 デパ地下で見かけた千切り野菜の…

贖罪 湊かなえ

タイミング良く一挙に回って来たので期せずして湊かなえウィークとな りました。デビュー3作目は想像していたよりもずっと良かったです。 「少女」で失敗したので「告白」形式に戻したのかな。一章毎にそれぞ れの関係者達が語ってゆくという「告白」に良く…

チーム・バチスタの栄光 海堂尊

時代遅れのしら菊第二弾、今更バチスタっすかー!遅っっ!! いや〜!面白かった!序盤こそ読みにくい文章にノロノロペースだった ものの、文章に慣れて来る100ページを過ぎたあたりからは一気でした。 章への応募作でこの水準はやはり凄いと思います。 連続…

告白 湊かなえ

かなり大幅に話題に乗り遅れた感があります。時代遅れのしら菊です。 予約がすごい数で今更廻って来ました。 序盤で女教師の恐い告白。聞いてる生徒も読んでる私も彼女の歪みっぷ りにドン引き。ふふ、この設定は面白いじゃん!とノリノリで読み進めま した…

2009年11月 新橋演舞場花形歌舞伎 夜の部 その二

?H3>鬼揃紅葉狩 これは楽しめました!なんだ?この派手な演出。以前観たのと違う?あ あ、だから鬼揃なのか!普通の紅葉狩とは違うのね。 女の恰好をしていて実は、というのは歌舞伎でよくあるパターンですが それをやらせたらこの世代ではダントツ一位だと…

2009年11月 新橋演舞場花形歌舞伎 夜の部 その一

?H3>三人吉三 ずっと観たかった菊之助のお嬢吉三です!ううう〜!いいわ〜!やっぱ り弁天小僧とお嬢吉三は音羽屋だわ〜。菊之助、さすがです。お嬢の時の 可憐さも良いけれど正体現してからの男っぽさが色っぽくてうっとり。 松禄の和尚は三回目。過去色々…

蛍坂 北森鴻

春玉葱に蟹のすり身を詰めて揚げる!小エビをオリーブオイルで炒って シークワーサーで!白身と蓮根の揚げものをナンプラーのソースで!芝エ ビにカレーソースが、温泉卵にかけ廻したタレには焦がしネギ...。 美味しそうな料理描写の数々に夢中で謎解きそっ…

鶏ねぎご飯と料理本考

私、今ねぎに夢中です。 私をねぎの虜にしたウー・ウェンさんの「ねぎが、おいしい」に載って いた鶏ねぎご飯。具が鶏とねぎだけのシンプルなご飯です。すみません、 今回しら菊の調理ではありません。ご飯炊き担当の母菊に発注して炊いて もらいました。^…

クラスルーム 折原一

前作「タイムカプセル」の内容忘れちゃったな〜。でも復習する程のこ とでもないしな〜。ということで気合い入らず読み始めた折原さんです。 真相を知って驚き!というよりは、ふ〜ん。と地味に納得したという感 じ。もっと突飛なネタかと思っていたので、案…

白ねぎうどん

先日中華街で食べたラーメンのスープに入っていた揚げねぎがとても美 味しかったのと、ウー・ウェンさんのねぎ料理の本を読んだのとで「ねぎ 料理作りたい!」モードに。 白ねぎうどん。ウー・ウェンさんの本に載っていたうどんとは違うので すが、ねぎが主…

甲州銘菓のニューフェイス? 澤田屋のくろ玉

甲州銘菓と言えば? 桔梗屋の信玄餅、という時代が長かった...。 ところが最近山梨のお土産というとコレを頂く事が増えてきました。 澤田屋のくろ玉。 青エンドウ豆の餡を黒糖の羊羹でコーティングしたもの。真っ黒くてつ るん、としたその見た目はミニチュ…

三崎黒鳥館白鳥館連続密室殺人 倉阪鬼一郎

だはははは!これは凄い! 伏線の数の多さから言ったら至上最高ではないでしょうか。よくぞここ まで!と唸ります。この真相も好みだなあ〜。今年のしら菊ベスト10にく い込んで来るのでは?と思っています。館の真相を読んだのが帰宅してか らで良かった。…

中華街 イイネ!

久々に横浜中華街へ行って来ました! 食べ歩きも雑貨屋さんを見るのも楽しい中華街ですが、私の第一目的は 食材の仕入れです。料理をする人の目で回ると楽しいんですよ、中華街。 オイスターソース、ナンプラー等はうちの近所でも買えますが、高くて 小さい…

身代わり 西澤保彦

お待ちかね、タック&タカチシリーズの最新巻。時系列としては問題作 「依存」の直後のお話ということで、あんな事件の後、彼等がどうしてい るのかは気になる所。その後出た短編集で社会人になったタカチが安槻を 離れて暮らしていることが明かされてはいま…

ミステリ シリーズもの考

ゆきあやさんの所でシリーズものの話題で盛り上がっています。私もコ メントを付けようとしましたが、長くなってしまったので自分の所で記事 としてアップすることにしました。 みなさん、シリーズものはお好きですか? 私はシリーズものが大好物です。本を…

花窗玻璃(はなまどはり) シャガールの黙示 深水黎一郎

期待の芸術探偵三作目です。 読了時の感想としては、はあ、成る程。という地味なもので、今回小粒 かも、と思いました。が、何か自分が読み落としている様な気がして某巨 大掲示板やら書評サイトなど辿って情報を補完しました。聖書とか美術と か、ある程度…

妖精島の殺人 山口芳宏

期待の山口さん。新作は現代!探偵はあの真野原の孫!! トリックが簡単すぎたかも。予測より正攻法でした。ミステリ初心者に はこの位が良いのかもしれませんが、知名度のそれほど高くない新人作家 (まわりくどい言い方をしましたが、要は山口さん)をチェ…

太陽の坐る場所 辻村深月

一時期あんなに面白いと思った辻村作品が最近全然自分には響きません。 辻村さんが変わったのか、はたまた自分の変化なのか。 ミステリとしての仕掛けもまあまあだし一人一人の感情は良く書けてい ると思います。が、根本的になぜ彼等があんなに高校時代にこ…